「ShorTrip」とは「Short Trip」を短く言っただけの造語です。
ここではその名の通り「些細な旅」をテーマとしてお届けします。
第14回 2008年8月「SL乗れるだけ乗るツアー(第2日目・SLばんえつ物語〜新潟→会津若松編)」>第1日目へもどる
〜今も生きている「SL」を追いかけて〜
新潟駅にて
SLのとりこになり始めた頃、1冊の雑誌を買った。
「国鉄時代」(ネコ・パブリッシング)のC55、C57を特集していた号だった。
そのころのターゲットはもっぱらD51(前日乗車)。それが殆ど載っていなくて少しガッカリしていた。が、
最後の方のページに、ぼくはまたしても心を奪われた。
それが「SLばんえつ物語」を牽く、C57のグラビアだった。
しかもこの時のC57は、あの「門デフ」(写真31参照)。何ともいえぬそのスタイルに、D51のことは彼方に飛んでいってしまった。
むろん、この時期は「門デフ」ではない。だけど、一度お目にかかりたい。
その思いは日増しに強くなっていく。
そして、いよいよその日が来た。
8時40分。ぼくは新潟駅の改札に立っていた。 ばんえつの出発はまだ1時間も先だ。 |
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2 | しかし居ても立ってもいられず、ホームに降り立ち、ばんえつの到着を待つ。 しかし午前9時頃、到着を知らせるアナウンスが・・・。 ホームの端に行くと、赤い機関車が見える。あれのことか? |
EF81を先頭に、雑誌で見た客車が見えてくる。 間違いない、「ばんえつ物語」の客車だ。 そしてしんがりにいるのが・・・? |
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4 | まちがいなく、C57 180だ! 期待した「門デフ」スタイルではないけど、やっぱり旅客用と いうだけあって、スマートで格好もいい。 |
「ばんえつ物語」用機関車の特徴のひとつでもある「ヘッドマーク」 描かれている動物は「オコジョ」。 しかもこの時期は毎月マークのデザインが変わるそうで、 今月('08年8月)は花火大会をイメージしたものだった。 |
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6 | 客車も昨年リニューアルしたようで、クリーム色に青の塗り分け。 20年前にやってきたかの「オリエント急行」を意識したデザインらしい。 |
客室も大正時代をイメージしたレトロ風な様式で、照明も 昔ながらの白熱球。 エアコン完備は今の時代としては当然のことか? |
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8 | ばんえつ物語客車の特徴として、真ん中の4号車が展望車であること。 イベントスペースや大画面モニターも備えられ、旅の気分をさらにもり立ててくれる。 |
9時43分。新潟駅を出発。 駅を出発してすぐ、田園風景になり、列車は快調にとばしてます。 しかし予報のとおり、小雨が降っています。 |
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<おまけEpisode その1> 10 今回のばんえつでは、同じボックス座席になった、こちらのご家族と同行しました。 隣のボックスには祖父母と少年のお兄さんもいたので、 じつはぼくの方がこの一家に「居候」しているみたい? ぼくのことを「笑いすぎ」とからかったこの少年、喋り方とかがどことなく昔のぼくに似ている。 |
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最初の停車駅、新津に到着。 ここからまた多くのお客さんが乗車し、客室はほぼ満席に! 10分ほど停車した後、「ばんえつ物語」はいよいよメインの 磐越西線へと入ります。 |
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12 | 所要時間が4時間もある「ばんえつ物語」。 そのため、列車内では様々なコーナーやイベントが用意されている。 これもその一つ。最後尾にある「郵便ポスト。」 実際にハガキを出すことができ、ばんえつ特有の消印を押されて 配達されるそうだ。 新津で売っていた「ばんえつ弁当」に付いていたハガキで さっそく試してみた。 |
磐越西線は喜多方までは非電化区間のため、上に架線がなく 広々とした感じです。 (最後尾から撮影) |
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14 | ホームの端で見かけた、SLばんえつのイラスト。 実はこれ、「停車目標」と呼ばれるもので、SLはこの標識の位置に 機関室が来るように合わせて停車するのですが、 なかなか洒落てます。 |
磐越西線と並行する阿賀野川(阿賀川)。 川辺では何人ものファンがカメラを持って待ちかまえている姿を 多く見かけました。 |
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16 | 4号車の展望室の様子。この日はマジックショー&マジック教室でした。 破いた新聞紙を一瞬で復活させたり、鳩を出したりと、 目の前で見ていたこども達は、次々繰り出すマジックの 一つひとつに「おおーっ!」という歓声を上げていました。 |
<おまけEpisode その2> 17 マジックショーに参加したこの少年くん。 さきほど教えてもらったというマジックをさっそくぼくに見せてくれた。 紙にスプーンの画が描いてあり、手に乗せると「ぐにゃっ」と曲げられる「スプーン曲げ」のようだ。 手が綺麗でないとこのマジックはできないらしい。テーブルの割り箸も手品のタネみたい。 隣のママさんはずっと「NANA」読んでました・・・ |
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18 | 津川駅に到着。 ここでは機関車の給水と点検作業のため15分近く停車します。 その様子を見ようと、みんなダッシュします。 |
給水および点検整備中のC57。 SLはホームから少しはみ出して停車するので、C57の全身を 見ることができます。 SLと一緒に撮ろうとする人たちであふれかえっています。 |
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20 | 給水、整備も終わり、準備万端「SLばんえつ」は、 これから山道に入ります。 |
ここで昼食。 新津で買っておいた「SLばんえつ物語弁当」 海の幸・山の幸がふんだんにあり、さながら幕の内弁当、と いったところか。 |
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22 | 野沢駅到着直後、前の方へ走り出す人々・・・。 ぼくの前のボックスの人が汗をかきながら何かを持って戻ってきた。 それがこの「とりめし」だった(許可を得て撮影)。 この次に停まる山都でも「そば弁当」というのがあり、こちらも大人気 のようで、あっという間に品切れになったそう。 |
車内でももうひとつ、イベントが行われた。 各車両ごとに行われた「ジャンケン大会」(またか・・・) 勝つと特製ピンバッジが貰えるそうだが、ここでもやっぱり ぼくは勝てませんでした。 車内が少し曇っているようですが、これはトンネルから出た 直後で車内に煙が入り込んでいるからです。 |
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24 | また橋を渡る。上から見下ろすと結構高い。 駐車している車はSL撮影隊のものだろうか? ところで、最近SL撮影をされる人達のマナーが問題視されており、 鉄道敷地内や沿線の農家に入ったり、SLを追いかけるために 危険な運転をする人もいるという。 今回の旅でもそうした人を多く見かけた。カメラ構えながらSLと並行 して運転している人もいたが、乗っているこちらから見れば危ないと しか思えない。 今後もこの状況が続くようならSL運転を中止せざるを得ない、と JR側もこのようなお願いをしています。 |
13時5分、喜多方駅に到着。 ここまで同行したあのご家族は、喜多方ラーメンを食べに行くと いうため、この駅で下車されました。 |
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26 | 4時間近く走ってきた「SLばんえつ」にも、終着駅のアナウンスが 流れてきました。まもなく会津若松です。 |
会津若松到着。 駅の頭打ちされたホームに入ります。 隣は郡山行きの特急「あいづ」 |
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28 | 会津名物「赤べこ」がお出迎え! 奥に子供(?)がいる。 |
ここから、只見線〜会津鉄道〜野岩鉄道を経由して、 日光方面へ向かいます。 会津鉄道の会津田島まで、このディーゼルカーに乗っていきます。 |
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30 | 会津鉄道に入ってからは・・・ 「ばんえつ」の疲れが出たのか、殆ど寝てたなぁ。 でもかろうじて撮った車窓の風景 |
会津田島に下車 ここで電車を乗り継ぐわけだけど、一旦下車し、 この地で静態保存されている、このC11を見に行く。 旧会津線、只見線そ走っていたC11。 九州を走行した前歴があるためか、除煙板はあの「門デフ」である。 |
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32 | さて、再び駅に戻り、この快速列車に乗車。 東武線経由の浅草行き2両編成。ひさびさに電車に乗る。 今日の目的地は、なぜか宇都宮。まだまだ先は長い! 大粒の雨が降ってきました。遠くでは雷鳴も・・・! |
会津高原尾瀬口で時間調整のため停車。 尾瀬沼からの観光客もここからたくさん乗ってきた。 霧がかかり小雨も降っている。 |
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34 | 東武・下今市で下車。 雨は本降りになり、日もとっぷりと暮れてしまった。 |
JR今市駅まで歩き、日光線で宇都宮へと思っていたら、 日光線が大雨でノロノロ運転・・・! しかも単線なので時間はさらにかかった。 予定より1時間半遅れてようやく宇都宮に到着。 あとでホテルのTVつけたら、”栃木県に大雨警報”とのこと・・・。 (補足) 後のニュースで知ったことですが、この日の栃木県内は激しい豪雨に 見舞われ、とくに日光線沿線でもある鹿沼では、ガード下で水没した車に 取り残された女性が警察、消防の救援から見放され、犠牲になられた、 という信じがたい事件が起きていたのです。ご冥福をお祈りいたします。 |
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<おまけEpisode その3> 36 宇都宮といえばギョーザ、というわけでのないけど、 せっかくなので大雨の中、ギョーザの専門店で定食をいただいた。 翌日の昼食もギョーザだった。しばらくは遠慮します(_ _; |